言語交換アプリでのマッチング。
「Hello」から始まり、意気投合してWhatsAppやTelegramへ移行する。
最初は通知が鳴るたびに胸が踊りました。
しかし、多くの「友人候補」たちは、ある日突然、デジタルの海へと消えていきました。
あるいは、私自身が彼らを消してしまったのかもしれません。
画面に残るのは、途切れた会話の残骸だけ。
私は多くの失敗を経て、ある残酷な事実に気づきました。
私たちは「言語」を練習しているつもりで、実は「人間」を軽視していたのではないか、と。
- The Friction: 話題切れ、時差、そして突然のブロック
- The Gap: 「世界で一番仲良くなりにくい」と言われる私たち日本人
- The Protocol: インスタへの分散と、ビデオ通話という「実在証明」
The Silent Friction

最初はいいのです。
お互いの国のこと、趣味のこと。
しかし、数日もすれば「ネタ切れ」が訪れます。
時差の壁も厚い。こちらが寝ている間に連投され、起きた時には返す気力が失せている。
文法ミスをそのまま「冷たい言葉」として受け取られ、弁解する前に心を閉ざされたこともあります。
そして訪れる「Ghosting(ゴースティング)」。
こちらが忙しくて返信が遅れただけなのに、相手はそれを「拒絶」と受け取り、私が気づいた時にはブロックされている。
逆に、相手の熱量に圧され、私が既読スルーをして関係を終わらせてしまったことも。
テキストだけの関係は、あまりにも脆く、簡単に壊れてしまうのです。
The Temperature Gap

なぜこれほどすれ違うのか。
それは、私たちが持つ「日本的なOS」と、世界のスタンダードとの間に決定的な温度差があるからです。
多くの国の人々にとって、メッセージは「用件」ではなく「感情の共有(Connection)」です。
“Good morning” “Thinking of you” “Love this!” 彼らは常に繋がり、愛情や関心を確認し合いたい。
対して、内向的で「察し」を重んじる私は、用もないのに連絡するのを躊躇し、受け身になってしまう。
「日本人は何を考えているか分からない」 「世界で最も仲良くなりにくい」 そう言われる痛みを、私はブロックされた画面の前で何度も噛み締めました。
My Protocol – Rules of Engagement

「言語の練習相手」ではなく「ひとりの友人」として向き合うために。
失敗から学んだ、私なりのプロトコル(作法)があります。
1. Speed over Perfection
「後でゆっくり返そう」は禁物です。
それは相手にとって「無視」と同義だから。
時間は問いません。
短くてもいい、写真一枚でもいい。
「あなたのメッセージを受け取った」というボールを投げ返すこと。
それが信頼の第一歩です。
2. The Instagram Filter
WhatsAppやTelegramは「会話」を強要されるため、息切れします。
「この人とは会話が続かないかも」と感じたら、無理にチャットアプリを交換せず、Instagramの交換に留めるのも知恵です。
ストーリーへのリアクションなら、会話の義務感なく、細く長く繋がり続けられるからです。
3. Reality Check
テキストだけで仲良くなろうとしないこと。
ある程度慣れたら、勇気を出してビデオ通話を提案します。
数行のテキストよりも、一度の笑顔。
お互いの生活空間や顔が見えるだけで、「得体の知れない外国人」は「実在する友人」に変わります。
一度体温を感じれば、多少の返信の遅れや文法のミスで、関係が揺らぐことはなくなるのです。
Conclusion
内向的な私にとって、頻繁なやり取りは今でもエネルギーを使います。
しかし、彼らは私の「練習台」ではありません。
感情を持ち、生活を営む人間です。
間違いを恐れず、写真を送り、今日あったことを共有する。
語学力(Language)ではなく、人間力(Humanity)で繋がること。
語学力(Language)ではなく、人間力(Humanity)で繋がること。
そうやって築いた関係こそが、結果として、私の語学を最も成長させてくれるのです。


